2022.11.24 その他
相続ー遺産相続4
Q | 父の相続人として、妻と長男、二男、長女がいます。父の遺言書には、長女の相続分を1/4とする旨(法定相続分は1/6)書かれていました。 |
A | 本件事案は、数名の相続人がある中の1人のみに相続分の指定があるケースです。このような場合には、相続分の指定があった者以外の相続人は法定相続分の割合で相続します。すなわち、遺産全体から、長女の相続分を差し引き、残った3/4を妻・長男・二男で分け合います。ですから、妻は3/4×1/2=3/8、長男及び二男は3/4×1/2×1/2=3/16、長女は1/4を受け取ることができる訳です。 |
Q | 夫が3か月前に死亡しました。私たちはここ10年夫婦仲がよくなかったのですが、私の夫が、生命保険会社の死亡保険金2000万円の受取人を、知らない間に私から前妻の子に変えていたことが分かりました。このような場合、前妻の子が受け取る死亡保険金2000万円は遺産分割の対象となるのでしょうか。 |
A | 死亡保険金の受取人の変更については,最高裁第一小判決(平成14年11月5日)が「自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為は,民法1031条に規定する遺贈又は贈与に当たるものではなく,これに準ずるものということもできないと解するのが相当である。」としています。 本件の場合,被相続人が死亡保険金の受取人を変更し,変更された受取人が死亡保険金を受け取っても,被相続人の相続財産には入らないということです。 |