弁護士法人はるか|青森法律事務所

「利益相反」って言葉は聞いたことがあるけど,よくわからない方へ

「利益相反行為」とは、ある行為により、一方の利益になると同時に、他方への不利益になる行為です。


 民法108条には「同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない」とあります。さらに進んで,弁護士の場合には、対立する当事者の一方から相談を受け、これに助言等をしたときには、他方当事者の相談を受けることができません。これは,いずれの場合も利益相反行為になる可能性があるからです。


 このように,利益相反行為となる可能性のある代理,相談は行うことができません。


 家事事件等でお問い合わせを受け、相手方のお名前を伺うと躊躇される方がいらっしゃいますが、ご相談を受けるに際し、相手の方から既に相談を受けていないことを確認する必要があります。

例えば、知人A子さんの代理人として離婚相談にB男さんが来られたとします。B男さんがA子さんのお名前を伏せていたものの、後日離婚相談で来られたC男さんが、A子さんの御主人だとわかったとします。この場合、対立する立場にある双方の方々からお話を聞くことになりますので、その後のA子さん(B男さん)も,C男さんのご相談も続けることができません。


 せっかくご予約いただいたものの、受任はもとよりご相談をおうけできなくなりますので、今後もご協力をお願いし、安心してご相談にお越し頂けるよう努めます。