2019.8.9 未分類
損害賠償請求書の事例(関節機能障害)
✕✕損保株式会社 御中
弁護士法人はるか
1.治療費:1,049,935円
合計H29.12.13~30.8.1 入院47日、通院185日(実日数52日)
1,049,935円
2.右足底装具:20,000円
3.入院雑費:78,000円
1,500円×52日=78,000円
4.飛行機代:201,044円
5.通院交通費:91,790円
6.駐車場代:11,000円
7.休業損害:1,787,407円
ア 被害者が家事従事者であることから,賃金センサス平成28年第1巻第1表の産業
計,企業規模計,学歴計,女性労働者の全年齢平均賃金年収額3,762,300円
を基礎収入とする。
イ 事故日の平成28年12月13日から平成29年2月28日までの78日間は家事
が100%できない状態であった。
3,762,300円÷365×78=804,024円
ウ 平成29年3月1日から平成29年5月31日までの92日間は家事が
70%しかできない状態であった。
3,762,300円÷365×0.70×92=663,835円
エ 平成29年6月1日から平成29年8月1日までの62日間は家事が
50%できない状態であった。
3,762,300円÷365×0.50×62=319,548円
イ+ウ+エ=1,787,407円
8.傷害慰謝料:1,608,000円
治療日数232日、入院47日、通院期間209日より7カ月
赤い本別表Ⅰの標準額にて算定する。
①入院47日 1,010,000円×48/60=808,000円
②通院カ月 132万円-52万円=800,000円
①+②=1,608,000円
9.後遺障害遺失利:8,437,409円
被害者が家事従事者であることから,賃金センサス平成28年第1巻第1表の産業計,
企業規模計,学歴計,女性労働者の全年齢平均賃金年収額3,727,100円を基礎
収入とする。
ア 労働能力喪失率 27%
被害者の後遺障害の程度は,自賠責後遺障害等級別表第二第10級11号「1下肢の
3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの」に該当する。したがって,被害者
の労働能力喪失率は27%である。
イ 労働能力喪失期間 11年
被害者は症状固当時56歳であることから、労働能力喪失期間は67歳までの11年
となる。
エ 中間利息控除 11年のライプニッツ係数は8.306である。
オ 以上より,3,762,300円×0.27×8.306=8,437,409円が
後遺傷害逸失利益となる。
8.後遺障害慰謝料:6,600,000円
後遺障害10級11号の赤い本の標準額は5,500,000円である。
しかし、①左下肢が短縮1cm以上短縮している。
②平均的に15年後には人工骨頭再置換手術をする必要がある。
上記の実態を踏まえれば、赤い本の標準額の20%増額することが妥当である。
5,500,000円×(1+0.20)=6,600,000円
9.人工骨頭再置換手術損害:1,789,770円
ア 手術費1,000,000円
イ 入院雑費 1,500円×50日=75,000円
ウ 休業損害 70日
3,762,300円÷365×70=714,770円
以上合計1,789,770円
10.総損害額:21,674,311円
11.既払額:3,049,935円
12.損害賠償請求額:18,624,376円
以上